【フリーランスの仕事】未経験や副業女性におすすめの案件とは?仕事がないって本当?仕事の選び方・獲得方法を解説

作成日:2022/09/22

 

フリーランス向けの仕事にはどのような案件があるのでしょうか?未経験者向けや副業向け、女性向けの案件の特徴や報酬について解説します。フリーランスとして独立後「仕事がない」といった事態に陥らないために必要な準備も紹介します。

 

目次

 

■フリーランスとは?

 

■フリーランスのメリット・デメリット
(1)フリーランスで仕事をするメリット
(2)フリーランスで仕事をするデメリット

 

■フリーランスが多い仕事種類

 

■フリーランスの仕事一覧
(1)ライター
(2)エンジニア
(3)コンサルタント
(4)デザイナー
(5)マーケター

 

■未経験や副業でチャレンジしやすいフリーランスの仕事は?
(1)営業アシスタント
(2)ウェブライティング
(3)コールスタッフ

 

■女性でも続けやすいフリーランスの案件の特徴は?
(1)在宅
(2)ジョブ型
(3)フレックス制

 

■フリーランスが仕事を選ぶ際の基準
(1)自分が興味を持つことができる案件か
(2)自分のスキルが発揮できるか
(3)目指す水準の報酬が得られそうか

 

■フリーランスの仕事がない?理由と背景
(1)フリーランスが急速に増えすぎ
(2)際立ったスキルがない
(3)コロナ禍による不況
(4)案件の探し方が不明瞭

 

■フリーランスの仕事の見つけ方
(1)クラウドサービスのプラットフォーム
(2)フリーランス向けのお仕事サイトやアプリ
(3)求人への応募
(4)マッチングエージェントへの応募

 

■フリーランスで仕事を始める前にすべき準備
(1)1年分の生活費と同額の貯蓄を
(2)年間20万円以上の売り上げを目指すなら開業届は必須
(3)完全独立前に副業で下準備を
(4)フリーランスのコミュニティーで情報収集
(5)名刺に書ける資格を取得

 

■フリーランスの仕事の種類が広がる一方、一層の努力が必要

 

 

フリーランスとは?

自信満々のベテランフリーランス

 

フリーランスの定義は「個人で仕事を請け負う働き方」です。会社員との大きな違いとして、フリーランスは「企業と雇用契約ではなく、業務委託契約を結ぶ」ことがあげられます。雇用契約ではないため「労働基準法」などの法律が適用されません。

 

フリーランスは個人事業主と同義語と誤解されがちですが、フリーランスが働き方を表す単語なのに対し、個人事業主とは開業届を提出して、個人で何らかの事業を営む人や税務区分を指します。

 

フリーランスと意味が似た単語として、個人事業主のほかに自営業を思い浮かべる人もいるでしょう。自営業も自分で事業を営む人のことです。自営業とフリーランスの呼び分け方については、さまざまな見解がありますが、内閣府や中小企業庁では

①自身で事業等を営んでいる
②従業員を雇用していない
③実店舗を持たない
④農林漁業従事者ではない

という条件を満たすものをフリーランスと定義づけています。自営業には実店舗がある人、従業員を雇用する人なども含まれます

出典:内閣官房/公正取引委員会/中小企業庁/厚生労働省 フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン

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フリーランスのメリット・デメリット

フリーランス メリット デメリット そのバランス

 

フリーランスという働き方には、メリットもデメリットもあり、イメージだけで挑戦するにはリスクがあります。フリーランスのメリット・デメリットをまとめました。

 

(1)フリーランスで仕事をするメリット

自分で事業内容や参画する案件を選択できることはフリーランスのメリットです。自分で責任が取れる範囲で得意分野や興味のある仕事に取り組めます。

 

フリーランスのメリットとして「出社の必要がない」「好きな時間帯に働ける」というイメージがあります。しかし、クライアント企業が常勤型の働き方を望む場合、こうした自由な働き方は難しい傾向です。特に、フリーコンサルタント.jpの登録者のようなハイパフォーマンス人材には、各プロジェクトにしっかり寄り添った働き方を望む企業も少なくありません。

 

ただし、フリーランスには、契約の際に就業時間や就業場所について、自分の意向を伝え交渉する自由があります。介護や育児中、並行して他の業務や資格取得などにも挑戦したい人はコアタイム・繁忙期は企業の希望に沿って稼働することを条件に、それ以外の勤務時間や場所は比較的自由です。

 

また、フリーランスへの報酬は、会社員時代と比べると高い金額が設定されている場合がほとんどです。「フリーランスになったことで年収が倍以上になった」という人も少なくありません。

(2)フリーランスで仕事をするデメリット

フリーランスで働くデメリットとしてよく聞かれるのが、税金・保険の高さです。住民税や個人事業税、健康保険・国民年金保険などの支払いを考えると、会社員時代と同じ生活レベルをキープするには、会社員の年収に比べて1.5倍以上の収入が必要だといわれています。

 

また、手続きに知識や時間が必要なこともデメリットの一つといえるでしょう。特に、来年施行されるインボイス制度をめぐっては、収入の金額に関わらず多くのフリーランス人材が不安を感じています。

 

勤務時間や勤務場所などの面で自由度が高い半面、フリーランスには、労働基準法で定められた最低賃金や残業時間などのルールが適用外です。そのため、多くのフリーランスは「安定した仕事量が今後も継続できるか」と不安を抱えています。

 

フリーランスには失業保険加入が認められていません。突然仕事がなくなるという事態も起こりえます。こうした事態に陥らないために、参画している案件に没頭しすぎて体を壊したり、普段から営業活動に力を入れる必要があったりといった悩みも耳にします。

 

同時に、収入の見通しが立ちづらいことから、フリーランス人材はローンやカードの審査に通りにくい面もデメリットとしてあげられています。

 

 

フリーランスが多い仕事の種類は?

フリーランス人材が、活躍している職種はどのようなものが多いのでしょうか?一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が発表した「フリーランス白書 2022」を参考に、フリーランスに多い職種をランキング形式にすると、上位5位の職種は下記のとおりです。

  • 1位 クリエイティブ・Web・フォト系  20.2%
  • 2位 エンジニア/技術開発  17.2%
  • 3位 通訳・翻訳系    11.1%
  • 4位 出版/メディア系  9.5%
  • 5位 コンサルティング  8.6%

 

6位以降は、企画系(マーケティング・広報など。7.2%)映像制作系(4.4%)・事務/バックオフィス(3.2%)と続きます。アートや動画や執筆業などクリエイティブな領域は、フリーランス人材が関わるイメージが強いですが、最近は企画系や事務系でもフリーランス人材が活躍しています。

 

エンジニアやコンサルタントがランキング上位に入っていることから、現在こうした職種の人材の独立・起業に追い風が吹いているという噂の信ぴょう性が増します。

出典:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2022」

 

 

フリーランスの仕事一覧

経理のフリーランス

 

「フリーランス」と一括りにされがちですが、さまざまな業界・職種の人が活動しています。フリーランスで活躍する人が多い仕事や報酬の特徴について紹介します。

 

(1)ライター

ライターは、フリーランスの代表的な職種の一つです。さまざまな専門職につく人が、副業として知識を活かした執筆活動で稼ぐケースも目立ちます。

 

ライターの収入は、当人の力量やスキルによって大きな差があります。執筆物を提供する媒体は、Webメディア・広告・出版物・雑誌・本と多岐に渡りますが、ライター本人のネームバリューや媒体の運営元によっても報酬が異なります

 

ライターの報酬は、換算方法に特徴があります。時給で報酬が決まる場合もありますが、プロジェクト単位や1文字単位で報酬が支払われるのが一般的です。

(2)エンジニア

フリーランスのエンジニア向けの案件は、在宅型の仕事もありますが、プロジェクト現場での常駐が求められるケースもあります。案件の規模によって収入に差がでますが、プロジェクトへの稼働率や成果によって報酬が決定する場合もあります。

 

企業に所属するエンジニアの平均年収は400万~1000万円くらいだといわれています。一方、フリーランスのエンジニアの平均年収は700万円以上といわれており、エンジニアはフリーランスのほうが会社員より圧倒的に収入面では有利といえるでしょう。

 

また、フリーランスのエンジニア向けの案件には、プロジェクト全体を通して業務にあたるものもあれば、特定の部分の業務を切り出して参画できる案件もあります。案件の内容や契約形態を選べるといった自由度の高さもフリーランスになるエンジニアが多い理由の一つでしょう。

(3)コンサルタント

現在、フリーランスのコンサルタントを求める企業が急増しています。要因として「多くのコンサルタントを束ねるSIerやコンサルティングファームなどでも専門分野に特化した実績を持つコンサルタントの育成に苦労しているから」だといわれています。特に、IT系プロジェクトのPMOコンサルタント、SAPコンサルタント、ITコンサルタントなどが引く手あまたな状況です。

 

一般的に大手ベンダーなどに所属する会社員コンサルタントの年収は400万円~、SIer・コンサルティングファームに所属するコンサルタントの年収は600万円~が相場といわれていますが、フリーランスのコンサルタントへの報酬は100%稼働と仮定して80万~130万程度提示されることが多く、特に専門性の高いSAPコンサルタントでは月額報酬230万円といった案件もあります。

 

プロジェクトへの関わり方や工程、勤務形態などは案件によってばらつきがあるので一概にはいえませんが、コンサルタントこそフリーランスとして独立したほうが、自由度も報酬も満足できる仕事に出会える可能性が高いです。

(4)デザイナー

さまざまな分野のデザイナーも、フリーランスとして独立する人が多い職種です。以前は、紙媒体やグラフィックデザイナー、服飾系、プロダクト系のデザイナーでフリーランスとして活躍する人が多い傾向でした。

 

最近のフリーランス業界の主流として、Webデザイナー、ゲームデザイナー、UI/UXデザイナーといったITに特化したデザイナーの活躍が目覚ましいです。現在、IT系企業で求人が多いUI/UXデザイナーは会社員だと平均年収が600万円ほどです。

 

一方、フリーランスのUI/UXデザイナーの報酬は、プロジェクトごとに提示されるケースもありますが、案件ごとに単価は異なるものの、週5日勤務で月額報酬70~90万円程度提示される案件が多いです。平均すると年収750万円~1000万円超えといったところでしょう。

(5)マーケター

前項の「フリーランスに多い職種ランキング」でお伝えした通り、フリーランスで活躍するマーケターも少なくありません。フリーランスのマーケターは社内に新しい風を取り込みたい企業、新規事業を企画する企業には欠かせない存在自社コンテンツや自社業界だけでなく、広い分野に精通している必要があります。

 

会社員のマーケターの年収は平均500万円ほどですが、フリーランスのマーケターについては、月額報酬60万~100万円ほど提示する企業が多いです。常駐型より週1~3日勤務のスポットでの参画を求める企業がほとんどですが、いくつかのプロジェクトに並行して参画すれば年収1000万円超えも夢ではありません。

 

 

未経験や副業でチャレンジしやすいフリーランスの仕事は?

特別なスキルなし・資格なしではフリーランスに挑戦できないのではないか、と躊躇する人も多いと耳にします。フリーランスという働き方を選ぶ人が多い職種は、スキルや経歴、資格があってこその仕事が目につきます。しかし、中には未経験や副業からチャレンジしやすい仕事もあるようです。そうしたフリーランスのスタートに選ばれる仕事を紹介します。

 

(1)営業アシスタント

現在、多くの大企業が、営業にまつわる資料やサポートをBPO(外部委託)しています。パワーポイントやエクセルなどの、Microsoft officeソフトをある程度使いこなせる人は営業アシスタントとして活躍できるかもしれません。

 

主な仕事は、メールや電話対応・スケジュール管理・提案資料作成・外回り営業やミーティングの同行・議事録作成などです。

 

以前は、出社が必須と思われていた営業アシスタントですが、近年はオンラインでの営業会議やプレゼンテーションが増えているため、PCが使える環境であれば在宅もOKという求人が増えています。

(2)Webライティング

フリーランス人材の仕事として、多くの人の頭に浮かぶのが、ライティングではないでしょうか?特に、Webライティングはランサーズやクラウドワークスといった、クラウドソーシングサービスで案件が多い仕事です。

 

Webライティングは、医療やビジネス・投資といったある程度の専門知識がなければ難しい案件もありますが、体験談や口コミ等の未経験や専門知識がなくても短文や簡単な仕事もあります。ただし、内容によって報酬額に大きな差があります。Webライティング独自のルールもあるため、スタート時は戸惑うことがあるでしょう。

 

また、自分の趣味や特技・職業を生かしてブログやメディアを自分で立ち上げて広告費やアフィリエイトで稼ぐ方法もあります。

(3)コールスタッフ

コールスタッフも未経験から挑戦しやすく、フリーランスとして案件を獲得しやすい案件の一つです。人によって向き・不向きはありますが、在宅の案件が多く、時間の融通が利くのが特徴です。

 

コールスタッフというと、こちらから営業電話をかけたりクレームを受けたりするような仕事というイメージがありますが、資料請求の手続きや、企業の製品やサービスについての質問や相談を受け、適切な部署につなげるといった仕事もあります。

 

 

女性でも続けやすいフリーランス案件の特徴は?

育児しながら仕事をする女性

 

営業アシスタント・Webライティング・コールスタッフは、スキルや実績・資格がなくても継続するうちに、スキルが身につく仕事です。育児や介護などが理由で、仕事を離れた女性に選ばれています。

 

ただし、継続して働き続けるためには、募集求人の条件をよく見て、しっかり選ぶことが大切です。女性でも続けやすいフリーランスの仕事の特徴として注目すべき、キーワードを紹介します。

 

(1)在宅

在宅勤務は文字通り、家にいながらリモートワークで完結する仕事です。「テレワーク」と紹介されることもあります。子育てや介護を、主に担うのが男性という家庭も珍しくない世の中になってきましたが、やはり育児・介護の主な担い手となる女性も多く、出社の義務がない仕事は続けやすいといえるでしょう。

(2)ジョブ型

ジョブ型はいわゆる「成果報酬型」の仕事です。時間数ではなく、仕事の成果に対しての報酬となるため、納期やクオリティが重視される反面、時間の自由がきくのが魅力です。

 

日本は長らく、長時間労働をよしとする風潮がありましたが「能力をどれだけ発揮したかに対して報酬を支払うべき」という考え方の基、ジョブ型を採用する企業が増えてきました。特に、フリーランスが結ぶ、業務委託契約では目にする機会が増えました。

 

時間に融通が利く反面、仕事の進捗具合によっては報酬の支払いが遅れたり、契約内容がフリーランス人材にとって不利だったりする場合があるため注意も必要です。

(3)フレックス制

フレックス制は、稼働開始時刻と終了時刻の定めがない制度です。時給換算で報酬を支払う企業でもフレックス制の導入が増えてきました。育児や家事などが理由で、朝の早い時間は稼働しづらいという女性でも無理のないスケジュールを自分でたてられます。

 

ただし、フレックス制を導入する企業でも、ほとんどの場合、日ごとや週・月ごとに稼働時間数は定められています。また、企業によってはコアタイムなどもあり、その時間帯の稼働が求められるでしょう。

 

 

フリーランスが仕事を選ぶ際の基準

フリーランスとしての主要事業を決める場合、経験職種や資格を生かした仕事を選ぶ人がほとんどですが、副業として新しい仕事にチャレンジしたい人や自分の経験がフリーランスで通用するのか不安な人もいるでしょう。主要事業とする仕事を選ぶ際はどのような点に着目して選べばよいか、解説します。

 

(1)自分が興味を持つことができる案件か

未経験者でもできる仕事、もしくはフリーランスの入り口として、Webライターや営業アシスタントなどを前項でおすすめしました。しかし、案件自体に興味が持てない場合は、契約期間終了まで気持ちが持たなかったり、求められる水準の仕事ができなかったりといったトラブルに陥りがちです。

 

興味を持てるポイントが案件にあるかどうか、しっかり見極めて引き受けましょう。引っかかる部分があれば、契約を交わす前に、クライアントによく確認することも大事です。

(2)自分のスキルが発揮できるか

フリーランスとして仕事を獲得するとき、一番の武器になるのが実績です。自分のスキルや経験を発揮できる仕事かどうか、というのも仕事を選ぶ上で重要です。たとえば、営業職が長い人は営業資料作成の案件に参加したり、士業資格を持つ人は専門分野での記事執筆をしたりするなどもスキルを発揮した、フリーランスの働き方としておすすめです。

 

経験やスキルを活かして案件を獲得し、フリーランスとしての実績を積み上げていきましょう。

(3)目指す水準の報酬が得られそうか

一部の高スキルを必要とする案件以外は、フリーランスとして駆け出しの頃はなかなか高い報酬が期待できないものです。しかし、報酬はやりがいと仕事のクオリティに反映されるものといっても過言ではないでしょう。自分のスキルや時間を安売りしすぎるのは、おすすめできません。

 

あらかじめ一定の報酬水準を定め、それ以上の単価の仕事を引き受けるように心がけましょう。自分の決めた水準以上の仕事を獲得するには、何が必要か、どのようなスキルを磨いたらよいか、などがおのずと見えてくるでしょう。

 

 

フリーランスの仕事がない?理由と背景

仕事を探すフリーランス

 

現在、数年前では考えられないくらい、フリーランス向けの仕事の種類や量が増えている一方で「仕事がない」と嘆くフリーランス人材が増えているのも事実です。こうした矛盾がなぜ起こっているのでしょうか?理由と背景に迫ります。

 

(1)フリーランスが急速に増えすぎ

20年ほど前は、200万人程度といわれていたフリーランス人口ですが「2010年代後半以降、急激に増えた」といわれています。株式会社ランサーズによる「フリーランス実態調査 2021」では「インターネットを活用した、フリーランス活動を営む人口は2021年に1670万人になった」と発表しています。2020年に行なわれた同様の調査と比べると、1年のうちに600万人以上がフリーランス市場に参入したことが分かります。

 

また、一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会が発表した「フリーランス白書 2022」によると、アンケートの回答者1254人の1/4にあたるフリーランス人材が、「開業後の期間は2年以内である」と答えています。つまり、この2年の間にそれだけフリーランスとして独立・起業した人材が増えたということです。

 

もちろん、その中にはフリーランス活動が本業ではなく、普段は会社員として勤める副業人材もいます。しかし、多くの人材が急にフリーランス業界に参画してきたことにより、案件獲得の難易度が上がったことは否めないでしょう。

出典:ランサーズ株式会社 フリーランス実態調査 2021

(2)際立ったスキルがない

仕事がないと嘆く人の中には、際立ったスキルがない人材もいます。たとえば、Webライティングでも「体験談が得意」「金融について書ける」といった強みがあるだけで仕事が獲得しやすくなります。やみくもに案件に応募するよりも、自分の得意分野やスキルを磨き、アピールする方が仕事を見つけやすくなるかもしれません。

 

また、ポートフォリオや職務経歴書次第で尖ったスキルがあるように見せることもできるでしょう。学歴や経歴、得意なスキルや取得済みの資格について、どのようにアピールしたらよいか、熟考してみる必要がありそうです。

 

経歴やスキルの「見せ方」については、インターネット上でもさまざまな有益情報が見つかりますが、転職エージェントなどを利用してポートフォリオや職務経歴書の添削サービスを受けるのも一つの手です。

(3)コロナ禍による不況

「フリーランス白書2022」では、日本国内で2020年初頭より始まったコロナ禍とフリーランスとの関連性について、かなり踏み込んだ報告がされています

 

コロナ禍を起点とした仕事の増減について「フリーランス白書2021」(2020年12月回答)では仕事が減った」と答えたフリーランスの割合が、半数を超えていま。2021年12月に回答された2022年度版では、4割弱に減少しているものの「コロナ禍を原因として多くのフリーランスが仕事の受注に困難を抱えている」といえるでしょう。

 

特に、飲食業やレジャー・旅行業、さらにこうした業種に関連する執筆業・コンサルタント業などではダメージがあったと推察できます。100年に一度といわれる未曽有の事態に経済が振り回されている事実が浮き彫りになったといえます。

(4)案件の探し方が不明瞭

フリーランスになる前から人脈で案件を獲得できたり、周囲にフリーランス人材がいて仕事を見つける方法を相談できたりする人もいるでしょう。しかし、案件の探し方がよくわからないまま、フリーランスとなってしまった人もいます

 

また、副業やパラレルワークとしてフリーランス生活を始めたものの、想像以上に仕事がないと感じている人も多いようです。

 

 

フリーランスの仕事の見つけ方

自らを売り込むフリーランス女性

 

フリーランスにとって仕事がないという事態は死活問題です。また、多くのフリーランス人材にとって新規の案件を見つける方法は一番の関心事ともいえるでしょう。

 

フリーランス白書2022によると、フリーランス人材の約33%が仕事の受注先は「人脈から」と答えています。続いて約30%が「既存・過去の取引先」と回答していることから、6割以上のフリーランスが、何らかのコネクションから仕事を得ていることがわかります。

 

しかし、フリーランス初心者や思い当たるような人脈がないという人にとっては、そう簡単な話ではないでしょう。特別なコネクションがない人でも平等に仕事を見つけられる方法をいくつか紹介します。

(1)クラウドサービスのプラットフォーム

多くのフリーランス人材がスタート時は、ランサーズやクラウドワークスなどのプラットフォームで案件を受注しています。案件の多くは、ライティングやコンサルティング、マーケター、営業アシスタントなどオンラインで完結する仕事です。

 

報酬の支払い形態は、時間数単位やプロジェクト単位、文字単位など案件によって異なります。初めはフリーランス初心者向けの簡単な案件に応募するのがおすすめです。応募と納品を繰り返す評価が上がり、仕事のオファーが増えてくるでしょう。

 

また、ココナラやタイムチケットなど、時間単位で仕事を獲得するプラットフォームも増えています。いずれも、ポートフォリオやプロフィールでクライアントの興味を引くような工夫が必要です。こうしたプラットフォームは、利用手数料もそれなりにかかりますが、セルフブランディングを明確にし、実績が蓄積されると報酬単価が大きく跳ね上がる可能性があります。

参照:ランサーズ
参照:クラウドワークス
参照:ココナラ
参照:タイムチケット

(2)フリーランス向けのお仕事サイトやアプリ

フリーランスとしては未経験者や初心者でも、実績と技術があるフリーランス人材は、フリーランス向けのお仕事サイトを活用するのがおすすめです。特にIT系フリーランスは需要が高く、「Midworks」や「レバテックフリーランス」など、IT系フリーランス向けの求人サイトが増えています。

 

また、女性に特化したフリーランス向けサイトとして「Waris」や「ママワークス」なども知られています。どちらも時間や場所にとらわれない働き方と女性の社会進出を応援するサイトですが、Warisはプロ人材の副業向け案件などの扱いが多く、ママワークスの方がフリーランス初心者や育児・介護中の人でも挑戦しやすい案件が多い傾向です。

 

また、LINEが運営する「LINEバイト」やドコモが運営する「dジョブ」などのアプリで業務委託の案件を見つける人も増えています。ただし、お仕事紹介系のアプリはまさしく玉石混交です。中には悪質なアプリもあるので、大手運営のアプリの使用がおすすめです。

参照:Midworks
参照:レバテックフリーランス
参照:Waris
参照:ママワークス
参照:LINEバイト
参照:dジョブ

(3)企業の求人への応募

近年は、業務委託契約の求人を公表する企業がふえているため、興味のある企業のコーポレートサイトなどから直接応募するのもよいでしょう

 

一般的な求人転職サイトでも、フリーランス向けの案件が増えています。Indeedや求人ボックスなどは、企業からフリーランス向けの求人が多いことで知られています。こうした案件に自分から応募するのも一つの手です。

 

また「マイナビ転職」「エン転職」などの求人サイトでは、業務委託案件が増えつつあることに加え、社内の転職エージェントと連動しています。登録人材は自分から仕事を見つけて応募するほかに、フリーランス向けのエージェントを通した案件紹介サービスを受けることも可能です。女性向けの転職サイト「マイナビウーマン」や「エン転職・ウーマン」でも同様のサービスが受けられます。

参照:Indeed
参照:求人ボックス
参照:マイナビ転職
参照:エン転職

(4)マッチングエージェントへの応募

近年、フリーランス向けのマッチングエージェントが急激に増えています。職種によって登録すべきエージェントが異なるため事前に調査しましょう。マッチングエージェントを通して紹介される仕事は、案件の難易度は高いものの、報酬も高いことが多いです。

 

特に、IT系フリーランスは扱うエージェントの数が多く、報酬が高額な傾向があります。ただし、中には、求人とサービスの内容が合致していないエージェントもあるため、注意が必要です。大手企業が運営する、電話やメールでのやり取りに違和感がないエージェントを選びましょう。ちなみに、マッチングエージェントに登録する人の多くが2・3社に登録しているそうです。

 

IT系コンサルタント・上流工程エンジニアには、独立前から伴走し、アドバイスや案件の提案を行う弊社、株式会社みらいワークスの「フリーコンサルタント.jp」がおすすめです。

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フリーランスで仕事を始める前にすべき準備

開業届

 

フリーランスとして仕事を始める際に、案件を獲得するまでにやっておくべき準備があります。フリーランスとして独立するのを目標に、やっておくべき準備を順に紹介します。

 

(1)1年分の生活費と同額の貯蓄を

独立に際して、特に経費の掛からない職種も増えています。しかし、フリーランスとして独立を目指すなら、仕事のない時期や報酬の支払いを待たされる時期もあると想定し、1年分の生活費と同額程度の貯蓄があると安心です。

 

また、フリーランスになると保険や年金の支払いも増えます。1年目は、特に予想外の出費もありますし、努力ではどうにもならない情勢に巻き込まれることもあるでしょう。実際、フリーランス白書2022では、コロナ禍以降の収入について、2020年には55%、2021年には36.7%ものフリーランスが「減少(見込み含む)と答えた」と発表しています。

 

こうした事態に慌てないよう、独立前から「副業で得た収入は貯蓄に回す」「収入の8割で暮らし、2割の貯蓄を心掛ける」といった貯蓄への意識を高めましょう貯蓄への高い意識は経済観念がしっかりするため、独立後にも役立つはずです。

(2)年間20万円以上の売り上げを目指すなら開業届は必須

フリーランス活動を行う個人事業主になるには、税務署への開業届の提出が必須です。まずは「副業から」という人や特に大きな仕事の当てがない人でも、年間20万円、月額にして1万7千円以上の売上がある場合は確定申告が必要なため、開業届は出しておきましょう。

 

また、開業届の他にも、確定申告時に青色申告をするのであれば「青色申告承認申請書」が必要です。新規開業の場合は、事業開始日から2ヶ月以内に提出する必要があります。青色申告にすると、白色申告にくらべ手間は増えますが、最大65万円の特別控除や事業にかかる費用を経費として申告できるなど節税効果があります。

 

青色申告承認申請には下記が必要です。すべて税務署で入手できます。

  • 青色申告承認申請書
    所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書
    青色専従者給与に関する届出書
    源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

事業開始日から1ヶ月以内の提出が原則ですが、もし忘れてしまったり諸事情により提出が遅れたりしても特に罰則はありません。

出典:国税庁[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続

(3)完全独立前に副業で下準備を

中には、事情があってフリーランス活動をスタートさせる人もいますが、まずは勤務する会社を辞めずに副業からフリーランス活動を始めるのがおすすめです。実績作りやフリーランスになったとき、どのくらいの時間働いて、いくらくらい収入が見込めそうか、目星をつけられます。

 

副業でフリーランス活動を行うことで、仕事の獲得方法などについてさまざまな情報が入ってきたり、確定申告の作業が必要だったりするものです。こうした体験が、フリーランスとして完全に独立したときに活きてくるでしょう。

(4)フリーランスのコミュニティーで情報収集

フリーランスとして活動していると、やはり孤独や不安を感じることもあるでしょう。フリーランス同士で交流できたり協力し合えたりするコミュニティに参加しておくのもおすすめです。たとえば

といった団体が知られています。こうしたコミュニティは、仕事やビジネスシーン・業界のトレンドなどの情報発信はもちろん、悩みの解決や友人作りにも役立ちます

(5)名刺に書ける資格を取得

フリーランスは、資格やスキルより実績が大事だとよく耳にします。しかし、営業活動で配る名刺やポートフォリオに掲載できる資格があるとより仕事を見つけやすいのは間違いありません。

 

名の通った資格や英語力を明示できる資格はあったほうが、仕事の幅が広がるでしょう。フリーランスとして忙しくなってからでは、資格取得の勉強時間を確保するのが、なかなか難しいものです。また、フリーランスとして独立し、仕事がないとなると焦りで勉強に身が入らないかもしれません。

 

会社勤めをしながら資格取得を目指すのは、体力的にも精神的にも厳しいものです。しかし、フリーランスとして独立後、その努力と資格は必ず報われると信じて自己研鑽に努めましょう。

 

 

フリーランスの仕事の種類が広がる一方、一層の努力が必要

仕事探しや情報探しにいそしむフリーランス

 

近年、フリーランスの仕事の種類や就業スタイルの幅が増え、女性やフリーランス未経験者でもチャレンジしやすい状況です。仕事の獲得方法も、キャリアや生活スタイルに合わせて自分で選べる時代といえます。

 

しかし、副業人材などが急激に増えたことやコロナ禍による不安定な情勢から、仕事がないフリーランス人材も多く、独立前の準備が必要です。貯蓄や副業での実績を心掛け、場合によっては資格取得も見据えた自己研鑽に努めましょう。

 

(株式会社みらいワークス FreeConsultant.jp編集部)

 

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